熱・構造チームをH系と呼んでおります。HはHeat & StructureのHです。RSP-03プロジェクトにも当然H系があり、熱・構造に関して検討・開発しております。ミッションを遂行できるように、それぞれのチーム(系)の目的が果たせるように構造を検討します。その中の一つに内部配置があります。
お部屋でも車でもデザインでもそうですね、レイアウトですね。美観方面よりも機能機能効率効率ですが。限られたスペース(10cm x 10cm x 10cm)に収めないといけないんです。1Uと呼ばれるサイズです。それぞれのチームに大体の使いたい部品を教えてもらい、それを並べて考えます。
どうしても入らない場合は早いうちから「これは無理!はみ出す!」など言って再検討してもらえるようにします。入る入らない問題はしばしば起こり、その度に激しいドンパチでケガ人が出るとか出ないとか(出ません)。
人工衛星構造セットなんて売ってるのね
<出典 https://space-for-space.com/>
完全自律型集積ADCSシステムとか謳ってるこいうのとか
便利そうなバッテリーモジュールとか
売り物で世の中にはあるのですが、まぁ参考物です笑
時代ですねぇ。ユニットで売ってます。便利ですけどお高いので参考物です笑。上記ユニットでは無いですが別の参考物は100万円を超えてました。開発ショートカット出来ますが、そういうんじゃないんですよねぇ。出資者出たら飛びつくかもしれませんが!
そういう期待は無くもないのでしょうが、基本的には「これだけ綺麗にコンパクトになるといいね」と目に見える目標に皆でアレコレ意見を出し合うために見てます。市販のよく考えられたモノを見て勉強しながら、他のチームから来ている要望・条件なども踏まえて図面(CAD)とにらめっこです。あっぷっぷしません。誰も笑いません。
現在はミッションのキモである自動作曲の元になる画像データを、如何に取得できるかの関係でカメラの議論が他のチームで上がっており当チームに話がきます。当チームではスペース問題・配置問題を揉みます。「無理!」となったときにはPM(プロジェクトマネージャー)や該当チームとドンパチです。ケガ人が出ない事を祈ります(繰り返しますが出ません)。
先の事になりますが、配置出来たら終わりでもありません。宇宙空間および打ち上げ衝撃には大丈夫かと考えます。また現在の開発ではデジタルでとりあえず並べていますが実際は「組み立て」ます。修理したり、実験結果を見る為などに分解もします。組み立て順序によって解決できる部分も大きいですが組み立て不可能・困難な配置も避けねばなりません。他の構造物もそうですが色々条件や制約をうけつつ、作り上げていくんですね。
チームに要求される課題の多さときたらないよ・・・
PMから要求される要求項目がまとめられた要求テーブルというのがあります。
こちらに熱・構造系に要求された100以上の要求があります。細けぇこたぁ良いんだよ!とか言ってみたいです。
こんなに沢山課題があったとは。これに全て応えるべく具体的な作業・案を書き込んでいきます。
(ペイロードアコモデーションハンドブックの超小型衛星放出インタフェース管理仕様書 4.3.1.1.2に準じているか、など。呪文にしか思えないワードです。)
私もざっと要求テーブルを拝見しましたが、回答ができないのは勿論のこと、要求の意味すら分からない事ばかりで、激しい睡眠導入効果がありました。開発が進むにつれ、自身が見聞きしていくにつれ理解が進むと良いなと切に思いました。熱・構造系内で要求テーブルを更に分かりやすくした資料「要求管理シート」を用意して進めていきます(チーム内の学生さんAさんが用意してくれました!)。
「その要求に応えるのって、つまり具体的にどーゆー事?」というのを書き出してます。チーム内で要求をよく理解し共有し、こなしていくための仕組みの勉強も出来まして私は嬉しい限りです(個人の感想です)。
知恵を出し合って議論する事自体もリーマンサットの楽しさの一つとして皆取り組んでます。今回の内部配置検討用CAD製作は若き学生のK氏と若き社会人のS氏に白羽の矢が立ちました。CADを学びつつ、配置も見ながら宇宙用部品選定の知識も深めていきます。
そんな学生さんの挑戦もありながら、「この映画を見ろ!名作だ」とか「この漫画を読め!宇宙の事が楽しく分かるぞ」とかワイワイとオンライン会議をしております。チーム結成当初は「皆乗り物好きだな!」とか「皆音楽好きだな!」など趣味談義にも花が咲きました。
オススメがあれば是非ご加入いただき説き伏せてください。(ちなみに直近のホットワードは「ワンダバ」)
✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰
リーマンサット・プロジェクトでは夢や好奇心から始まる”人を中心とした宇宙開発”を目指しています。
現在では人工衛星開発だけではなく、月探査ローバーの開発もしています。
引き続き広報メンバーも募集中!是非皆さんで宇宙開発をしていきましょう☆
【この記事を書いたメンバー】
広報部 オウンドメディア課 マツウラ
趣味はひっそりと派手にリーマンサット内で暴れる事(実際に暴れているとは言ってない)