リーマンサットの人工衛星「RSP-01(愛称:Selfie-sh)」が2022年6月10日、大気圏に再突入し、流れ星になりました。
RSP-01は国際宇宙ステーションの「きぼう」日本実験棟より2021年3月14日20時20分(日本時間)に放出された後、宇宙空間で活動を続けておりましたが、6月10日に約1年3ヶ月に渡る衛星運用を終えました。

放出直後から衛星との通信を確立し、メインミッションである「宇宙で自撮り」を達成することができました。
しかし、2021年6月14日8時1分の運用を最後に通信が途絶え、自撮り写真のフルHD画像の取得を中断。その後は通信の再確立のために地上局の設備調整やハードウェアリセットなどを試みておりましたが、再び通信を確立することはありませんでした。

 

本当にメインミッションを「宇宙で自撮り」にしてしまったこと。
超小型衛星1Uのサイズで世界初となる自撮りアームを搭載したこと。
ISSから見てもわかる青いデザインワッシャを取り付けたこと。
アメリカからロケットが打ち上がる瞬間を寝ずに待ち続けたこと。
放出直後の最初のモールス信号を聞くことができたこと。
一時は通信の信号が弱くなったけど盛り返したこと。
本当に「宇宙で自撮り」を達成してしまったこと。
小さなサムネイル画像に写る地球とRSP-01がきれいだったこと。
クラウドファンディングでみなさまから温かいご支援をいただいたこと。
急に通信が途絶えたこと。
毎晩遅くまで再通信のためのミーティングを重ねたこと。
平日も休日もコマンドを送って運用を続けたこと。
地上局の機器もアンテナも新しくしたこと。

そして、RSP-01と共に過ごすことができたこと。

かけがえのない時間となりました。
ありがとうございました。

プロジェクト・マネージャー 三井 龍一のコメント

2022/3/14に放出されたRSP-01は6/10に大気圏に突入しました。
この日を迎えられたのは皆様のご支援あってこそです。本当にありがとうございました。
放出後のファーストパスでファーストCWが聞こえた時の興奮、無線機切替で送信出力が復活した時の歓喜、自撮り写真を見た時の感動etc…。01を通してかけがえのない体験が出来ました。
6/14から通信が途絶えてからは何度かCWを確認できたものの復帰には至らずでしたが、チーム一丸となって最後の最後まで回復を願って運用に臨みました。皆様にフルHD画像を届けられなかったことチャット機能で会話頂けなかったことが心残りです。
最後に、01のバトンを受け取ったRSP-02、RSP-03が今後打ち上ります!引き続き応援頂ければ幸いです。
(Selfie-shはどんな冒険をしてきたんだろう。。そんな会話をしながら01メンバーと飲みたいと思います(笑))

 

プロジェクト・マネージャー 伊藤 州一のコメント

「もっとRSP-01と”冒険”したかった!」
これが今の偽らざる心境です。プロジェクト発足当初半分ハッタリかまして言っていた「地球をバックに自撮りする」を本当に成し遂げ、その極上のデータを体内に秘めたままRSP-01は流星になりました。チャット機能を始め、まだまだやれることやりたいことはあったのですが…
たった400km上空に(しかも90分ごとに)いるのに手が届かないもどかしさ、RSP-01は衛星開発の楽しさと同時に宇宙という環境の厳しさを教えてくれた気がします。
改めてRSP-01の開発に携わってくれたメンバー、応援して下さった全ての方に感謝致します。本当にありがとうございました。
只、これで全てが終わったわけではありません。RSP-00から渡されたバトンはRSP-01を通じて、RSP-02, RSP-03へと受継がれていきます。
Stay hungry, Stay Selfie-sh!!

 

引き続き、リーマンサットは「人を中心とした宇宙開発」の実現に向けて活動してまいります。

ご声援よろしくお願いします。

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