皆さんこんにちは。RSP-03クラウドファンディングチームのはまだです。
今回はRSP-03プロジェクトの“制御系”について紹介します!

RSP-03(参号機)の目的は?

私たちが開発しているのは、作曲演奏衛星🌌
この衛星では、内蔵されたカメラで捉えた星々から星座を同定し、星座とセンサの情報をもとに作曲を行います。
センサが取得した「宇宙空間の星データ」を音の要素に変換することで、多重音のシンフォニーとして地上に届けるのが主なミッションです。

“制御系”ってなにをしてるの?

RSP-03ではミッション達成のために星をカメラで撮影しなくてはいけません。
星を綺麗に撮るためには

■カメラを撮りたい星の方向に向ける
■撮影中にカメラが動かないようにする

ことが必要です。
カメラは衛星にくっついているので、これらの向きを変えるためには衛星の向き、すなわち姿勢を動かしてあげる必要があります。
この「衛星の姿勢を思い通りに動かす」機能を作っているチームが制御系です!

どうやって動かすの?

地上であればカメラを手で持って動かせますし、カメラの向きを固定することもできます。
でも宇宙では宇宙飛行士に手伝ってもらわない限り手でカメラの(衛星の)向きを変える、なんてことはできません…RSP-03も当然人間の手を使うことなく衛星の向きを変える必要があります。
そこでRSP-03では、手の代わりに磁力とモーターを使って衛星の向きを動かします。

どうやって磁力で動かすの?
磁石Aに別の磁石Bを近づけると、磁石AのN極に磁石BのS極が、磁石AのS極に磁石BのN極が引き寄せられます。
RSP-03はこの力(磁力)を用います。
RSP-03は地球のすぐ近くの周りを回りますが、この地球は磁石の様になっていて、北極がS極、南極がN極になっています。
ですので衛星に磁石を載せてあげると、磁石のN極が北極向き、磁石のS極が南極向きになるように衛星が回転します。
RSP-03には磁気トルカと呼ばれる極を切り替えることが可能な磁石が搭載されており、この極の切り替えを適切に行うことで衛星の向きを適切な向きに動かすことができるようになっています。

どうやってモーターで動かすの?
回転する椅子に座って、腕を右水平方向に伸ばして右から左に勢いよく振ってみてください。
椅子が左から右に回転するはずです。
これは作用反作用の法則でよく説明される現象ですが、RSP-03ではこの現象を利用します。
モータに半径が大きくてそこそこ重い円盤を取り付けたもの(これをリアクションホイールと呼びます)を用意し、反時計周りにモーターで円盤を回転させ始めると、冒頭の例と同様にモーター自体は時計周りに回転し始めます(正確には円盤の回転を加速させると、モーター自体の回転が逆方向に加速されます)。
RSP-03ではこのリアクションホイールを衛星にとりつけ、円盤を適切なタイミングで適切な方向に回転させることで、衛星を適切な向きに動かすことができるようになっています。

どうやって撮りたい星の方向に衛星を動かすの?

例えば南にある星を撮りたいとします。
もし衛星のカメラが北を向いているなら、先に紹介した方法で衛星の向きを動かしてカメラを南に向ければ撮りたい星を撮影できるわけですが、衛星のカメラの向きが分からないと、衛星をどう動かせば写真が撮影できるのか分からなくなってしまいます。
RSP-03では衛星のカメラの向きを正確に知るためにスタートラッカーという装置を使います。
スタートラッカーには地球からみた星の地図が内蔵されていて、衛星のカメラで宇宙を撮影したときの星の写真と地図を見比べることで、自分がいまどの方角を向いているか知ることができます。
RSP-03ではこのスタートラッカーを搭載し衛星のカメラが向いている方角を正確に把握することで、どちらの方向に衛星を動かせば撮りたい星の向きにカメラを向けることができるか分かるようになっています。

簡単な様で難しい“制御系”

今まで紹介してきた技術はかなり昔から存在していて、様々な衛星で利用されてきました。
しかし、古くから利用されてきた技術であっても、トラブルが起きないように、そしてトラブルが起きても問題ないようにこれらの技術を組み合わせることは専門家であっても至難の業です。
ましてや素人ならなおさら…
でもリーマンサットは素人が宇宙開発をやりたい様にやる団体!
自分たちがやりたいことをできるようにするために、00号機、01号機、02号機と実績を積んで制御に関する技術、知見を蓄積してきました。
そして03号機では今まで実現できなかったよりハードルの高い、より精密な制御を実現しようと頑張っています。

ここまで読んでいただき、RSP-03に、そしてRSP-03の“制御系”に少しでも関心を寄せてくださった皆さん!
RSP-03プロジェクトでは1月16日から2月28日までクラウドファンディングを行っています。
もしよければ温かいご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
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わたし達は宇宙開発について素人たちだけど、技術力を地道に積み重ねてきています。

「宇宙に瞬く星々を多重音のシンフォニーとして地上の人達と楽しみたい!」
https://readyfor.jp/projects/rymansat5

「作曲演奏衛星」RSP-03、クラウドファンディング中です(2022年2月28日まで、All-or-Nothing方式)。
皆さまのご支援をどうかよろしくお願い致します。
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宇宙開発したい皆さん、一緒に何か企てませんか?
リーマンサットが気になったかたはこちらまでどうぞ。
開発メンバーはもちろん、広報として一緒に盛り上げていくメンバーも随時募集中です。


【この記事を書いたメンバー】

広報部 はまだ

制御について勉強中。星が好き。


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