菅田です。
10月24日、リーマンサット・プロジェクトは総務省が主導する、異能(Inno)vation(いのうべーしょんと読みます)プログラムのジェネレーションアワードにおいて、部門賞をいただきました。
評価いただいたタイトルは「宇宙開発に関する専門的な知識や技術がなくとも、宇宙開発を新しい角度から広げていく活動」
…私たちの活動そのものに対する評価です。
応募総数10,440件の中から186件がノミネートされ、その中から「動物の五感」「時空の4次元」を乗り越えるようなものを10分野に分けて部門賞が贈られました。私たちがいただいたのは「高く到達する部門」の部門賞です。最優秀賞のようなものはないので、この賞が10ある最高の賞ということになります。
ここまで読んで「私たちの活動ってすごいでしょ、すごいよね?」って言いたいだけだと思いました?
そうですよね、そうとしか読めないですよね。でも実は、若干困惑しているんです。
活動そのものを認めていただけたのは素直に嬉しいですし、色々なところで自慢して回ると思います(笑)。総務省という立派な機関が、各分野の専門家をスーパーバイザーとして招き、日本の名だたる企業が協賛し評価をくだしてくれる。こんな機会は滅多にありません。それでも困惑する理由があるんです。
理由1 他薦だったから
実は今回のエントリーは他薦によるものでした。メンバーではない誰かが、私たちの活動をみて応援してくれたということだと思います。これも困惑どころか大きく喜ぶべきことですが、何故ここまで大きな賞に推してくれたのだろう、私たちはその期待に見合った活動ができているのか、そしてなにより誰が推してくれたのかが気になって仕方がないんです(笑)。主催側からは教えてもらえなかったので、これを読んだ推薦者の方はこっそり教えてください。ありったけの感謝をぶつけますので。
理由2 まだそんなに活動できていないから
繰り返しになりますが、今回のエントリーは「宇宙開発に関する専門的な知識や技術がなくとも、宇宙開発を新しい角度から広げていく活動」でした。
私たち自身は、まだまだやりたいことの1割もできていないと思っているので、この受賞はこれからの期待値込みの評価だと受け止めています。逆に、この賞をいただくことで、今まで手が回っていなかった異分野への接続を推し進めなければ、と改めて気づかされた思いです。
理由3 すごくないから
受賞すると、なんだかすごそうに見えますよね。エントリーからノミネート、そして受賞というステップで選択していただいたので、「すごい」と思ってもらえる何かがあったのだと思いますし(そう、これを書いている今時点ではまだ受賞理由がわからないのです)
実際作ったり広めたりしているメンバーは、各々の本職や趣味を活かしてすごいことを成し遂げているので「すごい」のですが、すごい人が集まっているからすごいことができた訳ではなくて、「やってみたら意外と職能や趣味が活かせた、だからすごいことができた」だけなんです(矛盾してますか?)。
賞を獲れるくらいすごい人たちの集まりだからできた、と思われたくないんです。だって、それじゃ宇宙開発の敷居は1mmも下がっていないし、裾野は狭まる一方ですから。
ブランディングを考えると「素人と言っていた集団がここまで成長した」とか「異分野のスペシャリストがコラボすることですごいものができた」とか言う方が正解なのかもしれません(実際成長したし、コラボの効果も感じています)。
でも、それで宇宙開発の敷居が下がっていないなら、リーマンサットは失敗しているとしか言えないでしょう。
かっこつけたくない訳じゃない、けど壁を感じてもらいたくもない。そんな感じです。
今回受賞できたおかげで、これまでの活動を振り返るいい機会となりました。これからも身近なものを宇宙につなげるべく、活動を広げていきたいと思います。
引き続きご支援、ご指導、参与観察、道場破り、異種格闘技戦などよろしくお願いいたします。
あと、他薦者の方、名乗り出てくださいね。本当に。