こんにちは、広報部技術広報課モエです!

リーマンサット・プロジェクトにはいろんなバックグラウンドを持つ様々なメンバーがいます。
これまで「文系女子」シリーズでは人工衛星開発の現場をいろいろレポートしてきましたが、今回はメンバーの中で女性、その中でも開発に携わっているメンバー6人に注目してお話をきいてみました。
リーマンサットで何をして、どんなことを感じているのでしょうか?
聞き手=ライター・モエ


開発女子1人目

超小型人工衛星RSP-01開発(C*1):鬼頭 佐保子さん(以下、鬼頭)

 

星のソムリエがリーマンサットに参加したワケ

モエ:鬼頭さんは「星のソムリエ*2」さんなんだよね。リーマンサットに入る前から宇宙に関わる活動を活発にしているイメージがあるけど、どうしてリーマンサットに参加したの?

鬼頭もともと「星のソムリエ」や「JAXA宇宙教育リーダー(SEL)」活動をしていて、宇宙には興味はあったけれど、宇宙開発には手が出せないと思っていたんだよね。そうしたら「サラリーマンが趣味で宇宙開発ができるリーマンサット・プロジェクトというところがある」と教えてもらって。

ウェブサイトをみて面白そうではあるけれど個性的な男性ばかりの集団にみえて、女性一人で入る勇気はなかなかないな~と。そうしたら、たまたま参加したイベント先で偶然リーマンサットの広報部の成田さんと出会い、「開発者だけではなく、いろんなタイプの人がいるんだ」と定例会に参加してみたのが、きっかけかな。

モノづくりはあまり得意ではないけれど、企画や調査や書くのなら得意だし、技術的な開発も自分で勉強しながら伝えることをしてみたいなと思って。今は、うまいこと色んな人に巻き込まれ巻き込みつつやってます。

*1 C系=コマンド&データハンドリングの略。地上からのコマンドを処理したり、地上へデータを送信したりする、人工衛星の頭脳部分を担当)

*2 星空案内人という資格。豊かな知識と経験からおいしいワインを選んでくれるソムリエのように、 星空や宇宙の楽しみ方を教えてくれるのが星空案内人(星のソムリエ)です。

 リーマンサットの印象は?

モエ:入ってみてどう?「個性的な男性ばかりの集団」にみえたリーマンサットは(笑)

鬼頭:怪しい団体だと思っていたので(笑)、印象は変わった! 技術系ばっかりの男性のなかにポンと入れるかな、どうかなと思っていたけど、そうでもなかったので大丈夫だった。

モエ:なにかやりにくさを感じたりすることはなかった?

鬼頭:うーん、やりにくさも良いところだったりするからネガティブでは全くないんだけれど。

今まで活動していた天文関係は、ある程度知識や共通認識が最初から揃っている人とでやることが多かったから、何か企画を行う時は、あまりつっかからずにことが運んでいたけれど、多種多様な「趣味」で集まるリーマンサットは全然違う。

「誰にでも身近な宇宙開発」ということが前提なので、メンバーの関心や共通認識がバラバラで、何かまとまってやろうとするとメンバーに合わせた説明の仕方や意識合わせが必要だったり。
だからこそ、みんな横並びではない面白さがあるだんけれどねー!  とにかく好奇心が強い人が多いので、そこから生まれるカオスは楽しいし、またそのカオスこそがリーマンサットらしさだと思う。
「できることよりも、やりたいことをやってください」、「仕事が大変な時はリーマンサットから離れてもいい、出戻り自由。趣味だから。」という場所なので、自分の中で優先順位を決めながら楽しく続けることができる。

 広報部だけの活動から開発チームへの参加

モエ:鬼頭さんはわたしと一緒にリーマンサット広報部の技術広報課所属なんだけど、いま技術部兼任でRSP-01開発チームに入っているよね。きっかけは?

鬼頭:きっかけは居酒屋での会話。リーマンサットらしいよね(笑)。RSP-01のプロジェクトマネージャー(PM)の2人と、C系リーダーと4人で居酒屋「はなの舞」に行って。

モエ:え、その面子ってすごく珍しくない?!わたしは飲み会皆勤賞だけど、その面子はあんまり見たことない(笑)

鬼頭:でしょ?珍しいでしょ(笑)。RSP-01開発のキックオフ・ミーティングに参加した後に、普段はあまり飲み会に参加することがないのに、なぜかその時はその4人で一緒にお酒を飲みまして。RSP-01は、雰囲気も好きで開発はじめから参加したいと思っていて、ミッション提案もしたものの、作る方はモノづくりコンプレックスがあります・・・って言ったら、PMの一人の伊藤さんに「リーマンサットはやりたいことをやる場所だからできないというのは関係がない。何がやりたいかだ」と言われて。何やろうかなと思った時にWEBサイトとかはすごい昔に作っていたからコード書いたりソフト系ならいけるかも・・・?と言ってみたら、その場でArduinoをポチらされて(笑)、開発チームへの参加も決めました。

モエ:偶然が重なって、思いもよらない、でもやりたいなと思っていた方向に転がったんだね・・・。RSP-01開発チームではどんなことをやっているの?

鬼頭:まだC系見習いとしてトレーニング中。開発メンバーがみんな優しくて丁寧にフォローしてくれるのだけど、バックグラウンドがゼロの状態からのスタートなので、なかなか自分でコードを書くレベルにはいかなくて。最近は、不得意なくせに、はんだ付けも教わっています。はんだ付けは目で見てはっきり仕上がりが分かるので、初心者には取り組みやすいと思う。楽しいです。ありがたいです。

モエ:鬼頭さん、はんだ付けうまくなったよね。

鬼頭:いや~まだまだ。ほんとうに。

モエ:あと鬼頭さんが開いてくれた勉強会「これでわかる!RSP-01開発」シリーズも面白かった!

鬼頭:「これでわかる!」シリーズは、自分の勉強と兼ねて途中参加者や初心者向けにしたくて。零号機RSP-00から壱号機RSP-01への引継ぎの時に、「思い残したことの一つは人を育てること。育てることまでにあまり手がかけられなかった」というメンバーの言葉が印象に残ったんです。これは技術広報としても、開発メンバーとしても自分にできることだ!と思って、自分も他の人も、開発の中身をいちから理解できるようにオンラインでの勉強会で企画してみました。

モエ:色んな人が「聞いてるだけでも楽しかった」って言ってたよ。

鬼頭:よかったー。わたし、RSP-04ぐらいにはプログラミング書いてる人になりたい!と思い始めたり。

隣で別の打ち合わせをしていた富澤さん:わたしはRSP-05でフライトモデル作りたい!(富澤さんのインタビューは後日掲載予定です)

モエ:RSP-03ぐらいはどう?

鬼頭:RSP-03はまだ早いかな~。他の趣味もあるので、もしリーマンサットだけに絞って集中したらRSP-03開発に参加できるのかもしれないけど・・・いろいろなことをまんべんなくやっていきたいなあと思っていて。

モエ:リーマンサットでの活動が仕事にフィードバックすることってある?

鬼頭:ない(笑)。いや、最近あるかな。

✳︎鬼頭さんが参加するRSP-01の開発状況はこちらでチェック

 リーマンサットへの参加を考えている人に一言お願いします

モエ:入ろうかな?どうしようかな?と迷っている方に声をかけるとしたらなんていう?

鬼頭:興味がわいたら、一度覗いてみてください! もし具体的になにかやりたいことがわからなくても、自分が楽しいことを共有して何かみつけられるかもしれないし。また、わたしは興味があっても最初の一歩がなかなか踏み出せなかったので、今度は自分がそういう人のきっかけになれればいいなと思います。


リーマンサット・プロジェクトはいつでもメンバーを募集しています。
「参加してみたい。でも何ができるかわからない」
一度、参加してみてください!
何ができるかわかる人ばかりではありません。
スキルがあって参加してくださる方はもちろん大歓迎ですが、何ができるかわからないけど来てみたら「これ、自分にできるかも」や、「やってみたいかも」がリーマンサットには沢山あります!
ご参加はこちらからどうぞ!

 

 

【この記事を書いたメンバー】

広報部 技術広報課 トモエ モエ
趣味は宇宙開発と阿波踊り
好物はビールと焼肉


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