”サラリーマンが集まって、人工衛星を作ろう”

誰もが宇宙開発に取り組むことができ、より豊かかつスピーディーに進歩していく未来が来ることを願いながら、専門知識を持たないメンバーで人工衛星(=Satellites)の開発を行っています。

多機能型キューブサットの開発

宇宙開発は、宇宙で何をするのか、したいのか考えるところから始まります。
民間人で構成されたリーマンサット・プロジェクトでは、その一歩として、約10センチ四方の立方体であるキューブサット(超小型人工衛星)を開発し、宇宙で実証したいミッションを達成するために、取り組んでいます。

 

リーマンサットの人工衛星って?

人工衛星に入っている機能には、衛星のしたいことを行う「ミッション機能」部分と、衛星自身が衛星として動くために必要な「バス機能」部分があります。リーマンサット・プロジェクトの超小型人工衛星に求められる機能も、同じです。
しかし、リーマンサットの超小型人工衛星の中に入っている部品は、宇宙専用に開発された製品を使うのではなく、民生品を使い、宇宙で実際に人工衛星として機能できるものを開発しています。

例えば、Raspberry Pi(ラズベリーパイ)、Arduino(アルディーノ)といった、誰でもWebショップや電器屋さんの店頭で買うことのできる、手軽に買えるものを使っています。

 

Missions / Features

cam

自撮りアーム展開

地上局からの命令コマンドをトリガーとし、カメラを取り付けた自撮り棒状のアームを伸縮させます。地球と宇宙を背景に、衛星が自撮り写真を撮影します。

stab

姿勢制御

磁力制御により、衛星の向きと安定性を確保します。放出時の回転を抑えたり、所定の姿勢を保つことが必須になるミッションがあるため重要な項目の一つです。

digi

デジトーカ

宇宙から音声データをFM電波で地上まで届けます。地上でアマチュア無線帯を受信するとこで、誰でも宇宙からの音声を聞くことができます。

 

 

Our Satellites

RSP-00(零号機)

2018年10月6日放出


RSP-00は、2018年10月6日に国際宇宙ステーション「きぼう」から宇宙へ放出され、約2年半をかけて高度を下げていき、2021年3月14日に大気圏へ再突入して流れ星となりました。
奇しくもその同日、後継機のRSP-01が宇宙へ放出され、引き続きリーマンサットの想いと共に軌道上を周っています。

主なミッション

  • 宇宙ポスト(皆様から集めた「お願いごと」をデータ化し宇宙に届ける)
  • 地球へのデータ通信(宇宙ポストで集めたお願いごとを、音声データとテキストデータに変換し、地球に送信)
  • 地球撮り(衛星搭載のカメラで地球を撮影し、画像データを送信)
  • 地球周回中のRSP-00の状態を送信
  • 高速型無線機の実証

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RSP-01(初号機)

2021年3月14日放出


RSP-01は2021年に国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟より2021年3月14日20時20分(日本時間)に放出された後、宇宙空間で活動を続けておりましたが、2022年6月10日に約1年3ヶ月に渡る衛星運用を終え大気圏に再突入し、流れ星になりました。
放出直後から衛星との通信を確立し、メインミッションである「宇宙で自撮り」を達成することができました。
しかし、2021年6月14日8時1分の運用を最後に通信が途絶え、自撮り写真のフルHD画像の取得を中断。その後は通信の再確立のために地上局の設備調整やハードウェアリセットなどを試みておりましたが、再び通信を確立することはありませんでした。

主なミッション

  • 宇宙ポスト(皆様から集めた「お願いごと」をデータ化し宇宙に届ける)
  • 自撮り機能(地上局からの命令を受けて、地球と宇宙を背景に、衛星が自撮り写真を撮影)
  • その他、AIによる地上の人々とのチャット

RSP-01情報ページ(ハウスキーピングデータなど)
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RSP-01 テレメトリーフォーマット

RSP-02(弐号機)

2025年度打ち上げ予定


RSP-02は2025年度の打上を目標にプロジェクトを推進しています。現在開発メンバーも募集中。

予定しているミッション

  • 宇宙ポスト(皆様から集めた「お願いごと」をデータ化し宇宙に届ける)
  • 人工星座の放出・撮影(連携して光を放つ子衛星群の軌道上展開)
  • 衛星間中継通信の実証
  • 国際宇宙ステーションの撮影

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RSP-03(参号機)

2024年度打ち上げ予定

RSP-03は2024年度の打上を目標にプロジェクトを推進しています。2022年1月開発開始、現在も開発メンバー募集中。愛称は”ハモるん”です。

予定しているミッション

  • 宇宙ポスト(皆様から集めた「お願いごと」をデータ化し宇宙に届ける)
  • 星や星座データの取得
  • 取得データの可聴化(ソニフィケーション)
  • 音変換データの送信(人工衛星から地上へのラジオ送信およびデータ送信)
  • スタートラッカーの実証

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学生による衛星設計コンテストへの応募

毎年、全国の学生を対象とした小型衛星のミッションや設計を考えるコンテストが開かれています。それが衛星設計コンテストです。
リーマンサット・プロジェクトに所属している高校生・大学生メンバーがチームを結成しコンテストに応募しました。
2018年の第26回衛星設計コンテストでは残念ながら1次審査を通過できませんでしたが2019年も応募する予定です。今回のコンテスト応募作品を掲載しますので是非ご覧いただければと思います。
一緒に設計に参加していただけるメンバーも募集中です。興味がある方は是非活動にご参加ください。

2018年 第26回 応募作品
設計の部

ストア&フォワード型気象衛星”WEDAR”

解析書はこちら(PDF)


 


開発プロセス

リーマンサット・プロジェクトの人工衛星開発の工程はこのようになっています。

 

衛星が宇宙環境で稼働できることを試験するモデル(EM)を製作した後、それを基に、実際に国際宇宙ステーションから放出されるモデル(FM)を製作します。

 


 

途中参加でも「やってみたい」という声に応える場を作るべく努力していますので、ご興味・ご関心をお持ちの方はお気軽にご連絡ください。我々の活動や技術についてもっと詳しく聞いてみたい方は、ぜひご参加ください。